無理!神くんと話すなんて無理!死ぬ!

「昨日山田くんからメールきたのー!」
「えー!?ウソ!」

 

 


人気のなくなった放課後の教室はあたしたちにとって
そこらのファーストフード店やファミレスよりも居心地がいいのです。

 

 

 

 


「ウソ!なんて!?」
「いや、普通だよ。今何してんの?って」
「今何してんのとか明らかに好きじゃん!」
「えっ、なんでそうなんのよ!」
「好きな女が何してるか気になんでしょ!」
「うん!好きじゃないと聞かないよね!」
「うんうん!」
「てかリカちゃん最近どうなの?」
「あたし?あたしは別に」
「リカちゃんは順調だよ。ラブラブ」
「いいなぁー」

 


「あ、さー、」
「何」
「今朝の何よ!」
「え、何。なんかしたっけ」
「神くんに!」
「あーーー!それはーー!」
「なに、どうしたの?」
「今朝あたしがと二人で居た時にさ、神におはようって言ったの。
あたしはと神くんが喋れるようにと思って言ったのに、ったら神くんにおはようって言わないの!」
「だって神くんかっこよすぎなんだもーん!」
「せっかくのチャンスだったのに!」
「あんたまだ神くんと会話したことないよね?」
「…ないです。」
「そんなことしてたら他の子にとられちゃうよ!?」
「あたしはみんなみたいに積極的に行けないんだってば!」
はシャイすぎ!」
「神くんに話かけられたらあたし死んじゃうよ!」
「とにかく喋んないと何も進展しないよ?」
「いいよあたしは。ライバルも多いし…」
「あの神くんだしねー…」
「はぁー…。神くんかぁー…。」
「かっこいいなぁ。神くん」
ホントに神くんにベタ惚れだよね」
「だってホントに素敵なんだってば!」
「どうする?神くんに告られたら!?」
「死ぬよ!絶対」
「ないない!ありえないから!」
「うわ、ひど!」
「神くんに告られたらあたしでも死ぬよ!」
「うわ、リカちゃんの浮気もの!」
「ねぇ、今何時?」
「5時半すぎ」
「アイちゃんバイトは!?」
「あ、やばい!帰んなきゃ!」
「さ、じゃあ帰ろっか」

 

 

 


トボトボ廊下を歩いてたら向こうから長身の男の子が小走りでやってきた

 

 

 

 

 

 





「(!あれ神くんじゃない!?)」
「(ホントだ!神くん!)」
「(チャンスだよ!)」
「(えっ?む、無理!無理!)」

 



「あ、神くんバイバイ」

 

 



「(ほら、早く!)」
「(無理!絶対無理!無理無理無理!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 



あたし以外の4人は神くんにバイバイと言って
神くんも「バイバイ」と4人に微笑んで擦れ違った

 

 

 

 

 



「(何してんの!馬鹿!)」
「(無理だって!無理!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



さん?」
「は、い…?」

 



振り返ったら神くんが立ち止まってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「俺のこと、嫌い?」
「えっ!?」
「いや、朝もだけど…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





「てっきり今バイバイって言ってもらえると思ってたから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「あ、その、緊張!・・・しちゃって」
「そう。」

 


「俺はもっとさんと話したいんだけどな」
「えぇっ!?」
「いつも楽しそうに話してるじゃん。他の人とは」
「あ、うん…。」
「明日は、話そうよ」
「う。うん。あの、神くん!」
「ん?」
「あたし別に神くん嫌いなわけじゃないからね!ホントに!」
「そう?よかった」

 

 

 



神くんは笑いながら行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



「(!すごいじゃん!)」
「(え、ちょ、これ夢!?夢!?)」
「(やばい、あたしまで神くんに惚れそー)」
「(大丈夫?)」
「(心臓が…バ、バクバク言ってる…!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「あ、さん!」

 

 

 



少し離れた場所で神くんはまた振り返った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



「バイバイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 



極上の笑顔で手を振る神くんに
またあたしはバイバイと言い返せなかった。

 

 

 

 

 

 

放課後廊下殺人事件

(死因は神宗一郎によるキュン死にだと思われます)




(080514)

2style.net