オレンジ色の猫 // (葉月琴端さま/シェルル) 私は今日、猫を見た。 誰にも似てない、何処にもいない オレンジ色の猫を――――。 私は今、4人で旅をしている途中だ。 そのメンバーとは、1人はアルル・ナジャ。 とにかく明るくて、いっつも笑っている子。 嫌になる程お人好しだけど妹みたいでかわいい。 そして2人目は、ラグナス・ビシャシ。 正義感が強くて、超がつく程の真面目っ子。 でも、お堅くて私には少し合わないって感じ。 3人目は私、ルルー。 美人でナイスバディの一流格闘家。 ・・・そして最後はシェゾ・ウィグィィ。 気まぐれで、自己中心的で、何考えているのか全然分からない奴。 動物に例えるなら・・・そうね、猫・・・。 気分屋だし、協調性は無い上、いつも1人。 シェゾが本当の猫だったら、きっととても“猫らしい”猫になるだろう。 私はそんな、猫みたいなシェゾの事を只の口の悪い闇の魔導師としか思ってなか っ た。 「おい、ルルー。」 突然自分の名前を呼ばれた私は驚いて振り向いた。 振り向いた先には案の定、あいつの姿がある。 「何よ?シェゾ。・・・あんたねぇ、堂々と夕食の準備さぼってるんじゃないわ よ。」 私はシェゾに向かって軽く叱咤した。 今日私達は野宿をするため、夕食を外ですます事にしたのだが、 クジで決めた役割分担で私とシェゾが準備担当になったのだ。 (ちなみに、アルルとラグナスは食料調達担当) 当然あのシェゾが準備の手伝いなどする訳ないと、分かってはいるのだが、 どうもこうもむかついてくる。 大体この私だけが準備なんて不公平にも程がある。 しかし、そんな私の気持ちを知ってか知らずか、どんどんシェゾは近付いて来る 。 そして、私の目の前で止まると、急に私の手をとった。 「なっ―――!何するのよっっ?」 不意打ち(?)をくらって、私は思わず赤面する。 「良いから・・・。ちょっと来い。」 「はぁ?」 突然何を言い出すのかと思ったら・・・やっぱ変だわ、こいつ・・・。 「・・・でも準備しなきゃ・・・。」 「後でも良いだろう?俺の用事の方が大事だ。」 そう言って半ば強引にシェゾは私の手を引っ張った。 シェゾの手は意外と温かくて、大きくて、優しく私の手を包み込む。 明らかにいつもと違うシェゾに、私の胸が高鳴った。 「行くぞ。」 「え・・・・・。」 そして私はシェゾの空間転移によってこの場を去った。 「ルルー・・・目を開けてみろよ。」 しばらくして、シェゾの声を聞いた私は目を開いた。 「―――あぁ・・・・!!・・・・きれぃ・・・・。」 吐息の様に言葉が漏れる。 視界中に広がる膨大な景色は、今まで見た事の無いものだった。 それはまさに今、夕日が海に沈むところで 私達が居るのはその景色を見るのに相応しい、高い崖の上。 全てがオレンジ色に染まるその世界は 隣に居るシェゾさえもオレンジ色に染めた。 私はその景色を見ると同時に、隣に居るオレンジ色の猫をちらりと見る。 すると猫もこっちを見てたのか、ふと目が合った。 「な?俺の用事の方が大事だろ?」 そう言って少年の様に笑うシェゾがやけに格好良く見えて、また私の胸は高鳴る 。 すると、シェゾは握る手の力を強めた。 「・・・シェゾ?」 訳も分からず尋ねる私を、シェゾは強引に抱き寄せる。 そして、そっと耳元で囁いた。 「ハッピーバースディ・・・。」 「・・・え・・・・。」 ―一覚えててくれたの・・・? 私は以前、シェゾに誕生日の話をしたのを思い出した。 小さい頃の誕生日。 いつも隣に居たのはじぃとミノタウロス。 2人が嫌いな訳ではない。 ただ、私を愛してくれている人に祝って欲しかった。 ―それを聞いた時、シェゾは「ふぅん・・・。」と呟いただけだった。 「・・・どういう意味か・・・分かるな・・・?」 急にシェゾが呟いて、私はハッとする。 「“どういう意味”って・・・?」 「・・・こういう意味だよ――。」 ――そう言って微笑むとシェゾは唇を重ねた。 「誕生日おめでとう。」 私は今日、猫をみた。 気まぐれで、私の大好きな オレンジ色の猫を――――。 ****後書き**** わぁーーーー!!(>Δ<) やっと出来たのがこんなのですみません!!! これでもシェルルなんです!ってか終わり方が 中途半端ですね・・・。見苦しくてごめんなさい〜! ここまで読んで頂き有り難うございます。 ルルー大好きですーーーー!!(何 では、 葉月でしたぁ〜〜。 |