こすもす

 成人期懇談会から

こすもす」では、今までは乳幼児から学齢期までの話題が中心になっていましたが、思春期以降成人期にも、医療、生活、精神面などにいろいろと悩みが出てきているという声があります。なかなかそういった話をする場も持てなかったので、これからは今まで手付かずだった成人期の問題も会の中で一緒に考えていく必要を感じ、まず始めに東京・神奈川の成人期の子を持つ親同士集まってざっくばらんに情報交換を始めました。以下その報告です。

第7回  成人期懇談会          平成20年3月5日
第6回  成人期懇談会          平成19年12月10日
第5回  成人期懇談会          平成19年9月18日
第4回  成人期懇談会          平成19年8月19日
第3回 成人期懇談会        平成19年6月15日
第2回 成人期懇談会        平成19年3月7日
第1回 成人期懇談会        平成18年12月8日





                     第7回 成人期懇談会       平成20年3月5日(水)
                                                   神奈川県民サポートセンターにて
                                                   参加者 6名

こだわりについて
  小さい時は頑固な性格の表れということですんでいたことが、大人になると自分で決めた行動パターンに固執し、楽しんでいるというよりこだわり(強迫行動)になってしまう例が出てきています。個々に違いますが、そのまま見守っていい場合もあるし、社会的に迷惑となる場合は工夫が必要でしょう。
・ ビデオ屋に行っても毎回同じものを借りる。別なものも楽しいよと勧めても、どうしても変えられない。一番見たいものというわけではなく、決まったものにすると安心するようだ。
・ 入浴するのに、入る前から終わりまでいつも決まった順番通りにしないと気がすまない。
・ 外出した帰りに近所の一軒の家にいつもノックする。「お帰り」と言われたいというより自宅に帰るまでの本人の儀式になっている。
・ 同じことを繰り返し言ったり、何度も確認する。
・ 本を読んで楽しむのではなく、決まった順番に積み上げる。崩してはまた積み上げる。
・ パン工房で仕事をしています。寒さ対策もあり今までは自分で白衣の下にセーターを着ていました。職員から仕事場は暖かいし、衛生面からもセーターを脱ぐように言われましたが、一度着た物は脱げないでいました。連絡帳で職員とやり取りをして着る順序を変えることによって白衣の上に羽織ることで解決しました。洋服を着る順序がパターン化しなおかつ定着してしまってなかなかセーターを脱ぐことが出来ないのがこだわりだったと気付きました。

職場で職員に望むこと
   指示された通りにはできるけれど自分で考えて臨機応変に対処することは難しいので、仕事は正しいやり方を始めからわかりやすく教えていただきたい。まず本人にやらせて間違ったときは「それはダメだよ。」と否定的に指摘されると混乱するので、「こうしたほうがいい」と始めからきちんと正しい作業の仕方を教えてくれる方がわかりやすいです。子ども達は「間違い(失敗)から学ばない」と思います。
   そのためにも、何が得意で何が苦手か、どう言えばわかりやすいかなど、本人の状況をよくわかってもらうことが大切なので、親がよく職員と意思疎通をはかっていくことだと思います。

性的に目覚めたらどう対処したらよいのか?
   ルビンシュタイン・テイビ症候群の人は、一般的に性的な関心はあまり強くないと言われていますが、年頃になると異性を意識し始める例もあるようです。友達感覚であれば問題はないが性的な欲求が強くなった場合、どのように対処すればよいか、という話が出ました。
・性に向けるエネルギーを他のものに変えていくよう工夫してみる。
・人前でやってはいけないこと、社会的に許されないことを教える。
  などの意見が出ました。実際には大変難しいことですね。

一人行動への欲求
   外出時など親と一緒の行動はうっとうしく感じ、知っている道などは一人で先に歩きたがる。またガイドヘルパーとの外出も1対1より、仲間と一緒の方が楽しいようだ。
ガイドヘルパーも親に準じた存在と言えますから、これは普通の青年と同じくごく自然な感情ですね。その思いに近づいた外出になるよう手助けができたらいいですね。

「成人期Q&A」について(来年度とりかかる予定です。)
   対象者やアンケート項目の検討を始めました。

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               第6回 成人期懇談会      平成19年12月10日
                                                 神奈川県民サポートセンターにて
                                                 参加者  7名

 今回は、具体的な悩みが出され、そこからいろいろな体験談を出しあい情報交換しました。

◆兄弟児のこと
・Tさんから、「来年妹が学区の小学校に入学すると、兄の通う養護学校高等部が隣接しているために通学中などに兄と妹の学友達とが出会う機会が増えます。妹は繊細な性格で友達も少ないし心のケアが心配。妹を隣の小学校に変えれば通学中に兄と顔を合わすことはないが、親としてはそういう理由で学区を変えてもよいものかと思い悩んでいます。」と相談がありました。
・親が心配ならば妹を別の小学校にしたほうがいいのではという意見が多く出されました。
・家が学区の境目にあり、隣の小学校だと幼稚園の友達が一緒なので妹さんにとっては学校生活をスタートするにはスムーズでしょう。それでも学年が進むにつれ心も成長し、周りとの違いを感じて心の負担が出ることもあると思うが、親はそのことを頭の片隅におきながら見守り、変化には早めに気付いてあげられるようにするとよい。
・兄弟児の学校については、その子の性格にもよるのでどうしたらよいかはその家庭によってそれぞれよい方法を考えるのがよい。ケースバイケースである。
・出席者からそれぞれ兄弟児に関しての体験談が出されました。
  ・同じ小学校に行った人からは、心配だったけれど、兄弟児もいろいろ学べる。また障害を友達に知ってもらうことで助けられることがあった。
・兄弟児には心の負担がかかっているので、サインを見逃さないように。もし負担がたまって身体に出たときには、親は気がつかなくてごめんなさいと心から謝ることでどうして救ったらよいかが見えてくる。
・兄弟児の心の負担が心配だったので、他の小学校にした例もありました。

◆進路のこと
・Hさんは職業訓練コースに通い寮生活をしていましたが、今年入寮してきた人が勝手に部屋に入ってきたりするので嫌だと言っても改善されずストレスがたまり、また職員に手をかけてもらえないことから不安定になり、生理が不順になったり体重が5キロ減ったりしました。またほぼできていた身辺自立が大雑把になり生活がきちんとできなくなることも見られました。好転する見込みがないため思い切って10月末でそこを退所し、一ヶ月間家で休養しながら次の職場を探していましたが、12月初めから今の授産施設に行けるようになり、今は落ち着いています。

・これから進路決定を控えている人からは、何を一番に考えたらよいか、どこにするかと悩んでいるとの話が出ました。

◆排泄の後始末について
  ・手先が不器用で、うまく指先を使えないのでひとりで拭いたりするのは難しい。
  ・清潔に生活するためには介助が必要な場合がほとんどのようです。

◆遺伝カウンセラーの聞き取り調査の協力
 大変よいことだと思うので、これからの親の心の負担を軽減できるよう、できるだけ協力していこうということになりました。

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                 第5回 成人期懇談会      平成19年9月18日
                                                  神奈川県民サポートセンターにて
                                                  参加者  6名

ルビンシュタイン・テイビ症候群の特徴なのか個々の性格の表れなのかがわからないことが多いのですが、皆さんのお話の中から共通している特徴についてあげてみました。
 
◆繊細なところがある。
・ 内向的である。本当の気持ちを言葉などではっきりと出すことが苦手である。
・ たくましく育てようと思うが無理があるようだ。
・ 何にでも調子よく「はい。」と答えてしまうところがある。
・ 「いやだな。」「疲れた。」「やりたくない。」「やめてほしい。」のようなつらいこと、困ったことなどを、まわりの大人にうまく表現することが難しい。そういうストレスがいっぱいたまってから身体の症状(排泄や自傷行為など)に出てしまうことが多い。

◆自閉症と共通するところがある
・ いろいろな場面でこだわりが出てきたことで生活がスムーズにいかないことが増えた。
・ 「○○はいつ行くの?」「誰と行くの?」「晩ご飯はなに?」など予定や食事のことが気になり、何回も繰り返し同じことを聞いて確認する。
・ 入浴や洗面、就寝の支度などの時に、順番ややり方を自分で決めていてその通りにしないと気がすまない。
・ 初めての場所に行くときにはとても緊張する。
・ 環境の変化、予定の変更にとても弱くなかなか受け入れられない。
・ 下着や洋服など気に入ったものが決まっていていつも同じものを着ようとする。
・ 曜日、日付にこだわる。祝日、休みが納得いかない。先の予定をいつも気にしている。
・ 普通は意識していない音が耳に入ってくる(外の音、電車の近づく音など)。大きな音、声が苦手。

◆言葉
・ 言葉が出ている場合も状況に合った会話になってはいない。
・ 予定や食事のことなど、同じことを何回も繰り返して聞く。
・ 特に不安になったりすると、よけいにその場には関係ないことを繰り返し言う。
・ 会話というよりも自分の言いたいことだけ言って一方的になりがち。
・ 親やまわりの大人が本人に合わせて、同じ質問に同じように答えたり、「そうだね。」と共感してあげたりすると落ち着いて過ごせるようだ。

◆支援が必要である
・ 生活の面で職員がその子に合った声かけをしてくれればできることも多い。
・ ひとりで判断して行動することは難しいので的確に指示してもらえればわかりやすい。
・ よくわかってくれていた職員が異動になり新しい職員に替わるとわかってもらえるまで落ち着かない。
・ トイレのことは成人期にも問題を引きずることがある。

◆好きなこと・楽しめること
・ 「これは好き」というものを探せたらどんなに良いだろうと思うがなかなか見つからない。みんなはどうやって好きなことを見つけられたのだろうか?
・ 動物園、水族館、歌 が好きという声がありました。

◆医療
・ Tさんが、側わん症の手術を二度にわたって受けました。


以上のようなことが話の中で出てきました。みなさんがより良い環境を求めて試行錯誤しながら生活をしていることが伺えました。引き続き話し合いをもつことで成人期Q&Aの形やアンケートの項目を絞っていきたいと思います。


近況 (A.Eさん22歳の母)
作業所に通い始めて早5年目になります。養護学校高等部のときに不適応でつらい経験をしたので、作業所を選ぶ時には、作業の内容よりまず安心していられる所ということを一番に考えました。そしたら見学や実習で本人の笑顔が答えを出してくれました。その甲斐あって2〜3年はとても順調に通っていましたが、3年目後半から、疲れやすく顔色もすぐれず「行かない、お休みする。」と言って休みがちになりました。何がつらいのか聞いても「お仕事がいやなの。」というだけで、よくわかりません。単調な仕事を続けてきて飽きてきたのかな?くらいに思っていました。でも言葉で言えなくても、ピタッと止まっていた失禁もまた始まってしまいました。これは大きなサインです。心身共にとても疲れがたまっているようでした。
 そこで、作業所の職員さんに相談したら、「私たちも心配していました。お母さん、一日一緒に過ごして何が原因なのか一緒に考えてください。」と言ってくださったので、二度ほど、朝から一緒に作業所に行ってどう過ごしているのかを見せてもらうことにしました。そしたら、はっきりと原因らしいものがわかりました。一つ目は、朝の会です。点呼とその一日の流れの話があるのですが、やたら時間がかかりまたとてもわかりにくく、いつ終わるのか見通しも持てない、とても不安に思う時間だと感じました。二つ目は、作業です。職員さんのお話ではとても頑張っていますということでしたが、集中してやっているというより、肩に力が入り顔は紅潮してムキになってこなしているという風に見受けられました。とてもいつもの娘ではありません。ひとつ仕上げるとまた次と指示があり、どれだけやったらおしまいになるのか、見通しがつかない。これでは疲れてしまうだろうなと思いました。
 すぐにまたそのことについて話し合いを設けてくださり、朝の会はわかりやすく短くする、作業はいくつやったら区切りにする、など具体的にだいぶ肩の荷を降ろしてもらいました。職員さんが親身になって一緒に考えてくれたことで、救われました。
 同時に家でもできるだけ娘の気持ちに沿って相手をし、他愛ないことで笑ったりほめたりと、楽しく過ごすよう心がけました。何歳になっても同じですが、それも悪くないなと思いながら。
そうしているうちに少しずつ状態も改善し、今ではだいぶ元気回復してきました。
 またその頃腰の痛みを訴えたので、整形外科の主治医に相談すると、姿勢の悪さが原因で「椎間板ヘルニア」になりかかっていると診断され、身体に合った椅子を使うことと、プールでの歩行を勧められました。学校と違って座っている時間の長い生活なので、身体に負担のかからない椅子を選ぶことが重要だと教わりました。プールは気が進まないようであまり行けなかったのですが、早速作業所用と家庭用の椅子を購入し使い始めたらほどなく腰の痛みを訴えなくなりましたので安心しました。
いろいろと予期せぬことが起こりましたが、何歳になっても安定した生活を送れることが一番なので、いつでも娘の状態に気をつけて早期発見が大事ということと、職員さんにわかってもらうために具体的に伝えることの大事さを痛感したできごとでした。何歳になっても気は抜けません。

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               第4回 成人期懇談会  平成19年8月19日

                                             大阪市 アミティ舞洲にて
                                             参加者 6名
  
Nさん(35歳) ひびき作業所からワークセンターに移り「ウエスグループ」で雑巾の作成、平成12年からグループホーム          で生活(週末は自宅で過ごす)
Hさん(21歳) 東京から郷里に引越しされて、近くの作業所に通う
Tさん(高校2年生) 進路先を決めるのに悩んでいる
Eさん(22歳)
Oさん(21歳)

今回の成人部会は大阪宿泊研修会の中で行いました。いつもは横浜近郊にお住まいの方達が中心でしたが大阪での開催でしたので「こすもす」会員の最年長のご家族(お母さんとお姉さん)にお話をうかがうことが出来ました。また高校生活後の進路先では地域によって随分違うと感じました。

<皆さんの近況をお聞きしました。>

Nさん(35歳)
幼いときはこだわりも少なく生活面も安定していましたのでウォーキング・水泳など体力を付けるように努めてきました。
現在はグループホームにて生活し週末は自宅で過ごしています。グループホームに入るきっかけは親の力の限界を感じたことが一番です。毎日の声かけをうるさがったりこだわりが強くなってきて成人期に入って体力的に最高の息子と、親の体力気力に不安を抱くようになったからです。           
グループホームでの生活では10人のメンバーさんを2人の職員が見てくれています。大勢での食事を楽しみ、自分のことはだいたい自分でやっているようです。また茶碗洗いをしたり、身障のメンバーさんの背中を流したりとやる気があり「N君は『やりやすい』」とよく言われますがそうでもないと思います。自我の芽生えとともにプライドも高い面があって、子ども扱いされることを極端に嫌がります。清潔面、羞恥心に気を使うことはなく、痛いことや嫌なことはしたくないししないので親はつい口うるさく言ってしまいます。集団生活は出来ていると思っていましたが案外出来ていないことが多くて一つひとつの行動に声かけやサポートが必要だと思います。グループホームに入った現在でも、これでよかったかな?と思うことがあります。

Hさん(21歳)
お父さんの定年を期に郷里に引越しされました。新しい環境の中で家族も本人も生活に慣れる為に随分苦労しました。環境に慣れるまで弱い部分が集中的に出て大変な思いをしましたが今では作業所にも慣れて楽しく過ごしています。
 
Tさん(高校2年生)
まだまだ先と思っていた卒業後の進路先を絞り込む時期に入ってきました。子どもの障害の程度(全介助)を受け入れてくれる施設が近く(市内)にないのでどこに行こうかと悩んでいます。他市に行かなければ希望の施設がないのですが送迎のことを考えるとやっていけるのか心配です。


<皆さんからいろいろな話が出ました。>

◆生活面
・清潔面で毎朝の髭剃りや、爪きり、床屋に行くといった行動が身についていない。
・ 「清潔面や羞恥心はどう教える」は毎日の生活の中で言っていくしかないと出ましたがこれって意外と難しいことですよね、幼いときからコツコツとが一番かしら?
・ 作業所職員や学校の先生が「大人だからこんなことはしないのよ、大人だから○○しようね」と促してくれると良い。
・ ガイドヘルパーと協力してこだわりの部分を少しずつ崩していっています。
・ ガイドヘルパーを利用しての外出を希望しているがガイドヘルパーが少なく思うように出来ていない。

◆医療面
・ Nさんはかき崩したところからケロイド状になったところを手術で取り除きましたが、後に除去したところがまたケロイドになってしまいました。ケロイドにならないように対策があるといいのですが今のところ解決策はないようです。
・ ケロイドが引き攣れて痛むようでしたら形成外科を受診してみてはいかがでしょうか。

◆進路
・ 障害者自立支援法に移行されてからは進路先の利用方法や条件など大きく変ってきました。これからは選んで入るといわれる様になりましたが現状では相変わらず選ばれているように感じました。Tさんの進路先を決めるのにも困難を強いられているようです。お住まいの地域によって進路先が狭くなってしまうのが避けられるといいと思います。
・ 進路先は子どもが無理なく過ごせるところで決めるといいと良いでしょう。なかなか自分の気持ちを発信しませんがじっくりかかわると答えが出るでしょう。
・ 送迎を必要とするお子さんは親が毎日の生活の中で無理のない時間内で決めるのも選択の一つだと思います。


大阪研修会の中で成人期懇談会を開催しましたところ、成人期懇談会へ多くの皆さんが参加希望したのにもかかわらずお誘いできなかったことをお詫びいたします。皆さんが子育てをしていく中で成人期のことに大変関心が高いことがわかりました。成人期懇談会で話が出たことは通信でお伝えしていきます、また「こんな時はどうしているの?」といったことなどお待ちしています。
 
※こすもす通信の近況報告でTさんが進路先を悩んでいると書きましたら、先輩のお母さんからFAXで「うちの子の場合はこうだったわ、頑張りましょう」とお返事頂いたそうです。そのことで気持ちが整理できて嬉しかったわと話されていました。

みんなで共有してみんなで歩んでいくことでこすもすのみんなが繋がっていることの証ですね。

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                    第3回成人期懇談会        平成19年6月15日

                                           場所 かながわ県民活動サポートセンター  
                                        参加者 6名

今回の話し合いの中で成人期のQ&A集を作りたいという皆さんの思いが一致しているので、作成するという方向で取り組んで行きたいと思います。そのために今年度会員全体の中で30名いらっしゃる15才以上の方達を対象としてQ&A の項目(仮)に従いアンケートをとる事が望ましいと話がまとまりました。
アンケートのとり方として 
@ Q&A 集の項目の決め方
A アンケートの質問をどれぐらいにまとめたら良いのか
B アンケート形式ではなく項目を選んで書いてもらうほうが良いのでは
等の話が出ました。このアンケートの項目を絞っていけるよう今後話し合いを重ねていきたいと思います。
 
神奈川県立こども医療センター遺伝科医師吉橋先生が、昨年、東京・神奈川の成人期の皆さんへ電話で聞き取り調査をした結果の報告はどうなっているのかしらと聞かれました。症例数も少ないこともあり今のところ医学論文にまとめるまでには至っていないというお返事をいただいています。先生とは今後も連絡を取り合って引き続きこの問題に関わっていただきたいと思っています。

◆今回の関心ある話題は、成人期に精神面、健康面でどのようなことに気をつけながら生活していったら良いのかということでした。いろいろな意見や体験談が出ました。

@ 生活に潤いを持たせるには余暇活動をどう組み入れたら良いのか。
ガイドヘルパーの利用や地域での余暇活動の参加など、目的を持って行かせてもその楽しみ方が解らないこともあると思うので、何に興味があるのか十分に考えてみることも必要ですね。

A 社会参加や身辺自立などに関して、もう少し頑張ればとおもうことがある。
電車など公共乗物の利用や社会的参加、また身辺自立などもう少し頑張れば出来る力があるから一人でできるように練習していきたいと思うがどこまでと決めるのに迷うことがあります。
本人の持てる力を信じることは大切ですが、みんなそれぞれ違うので一寸の努力で出来るかどうかが判断のしどころではないのでしょうかという意見が出ました。

B 精神的に弱いと感じるところがある。
  苦手な相手に対して苦痛を感じた時や、学校・職場での疲れやストレスがあっても、自己表現が苦手なために本人の中で悩んでしまうこともあります。おとなしいし我慢してしまいその悩みや不安を表現できずに身体症状(排泄や自傷行為など)に表れてしまうことが多いようです。
  行動や表情、言動の変化に早く気づいてあげて原因を見つけ環境を調整してあげることもストレスの緩和になると思います。

C トイレに関しては。
  排尿の失敗が不安やストレスの表れまたこだわりのようになっている場合もあるようです。また排便の後始末は手指・手首の使い方がうまくいかないため介助が必要なことが多いようで、清潔に生活する上でも気をつけてあげることは大切なことだと思います。

D 肥満ついて話が出ました。
  Hさんが食事療法にて8kg減量に成功しました、皆さんも関心が高い成功へのお話をじっくり聞きたいですね。

思春期以降も多くの場合援助や介助を必要とする生活になりますが、もっとできるようにと頑張らせてしまうのではなく、今ある状態を認め受け入れてあげると、本人も家族も穏やかな気持ちで生活できると思うという声もありました。


<もう一つの受容 (Oさん)>
成人期の話し合いに参加したことによって私の心の中の変化に気付きました。こどもが高校を卒業してから親として気持ちの変化があり、どこが違うのだろうかと思っていましたら初めて「ルビンシュタイン・テイビー症候群です」と医師に診断を受けたときの衝撃とは違った気持ちの変化を感じます。
今振り返ってみると子どもが小さいときは頑張り屋の私がいつも登場して子どもが普通らしく育ってくれるようにと応援ばかりしていました。子どもの障害を受け入れようと努力しながらの子育てだったように思います。それは「子どもの成長を望む気持ちと障害を克服しようとする気持ち」とが同時進行で入り混じったものでした。大げさに表現すると障害を受け入れながらの子育ては母親の心の葛藤でもありました。
今、子どもが成人になり昼間の生活が学校教育の場から生活の場へと変って、接してくださるのが先生から○○さん(指導員の方)となったことで大きな変化が出てきました。まず私より周りの方達がありのままの状況の子どもを受け入れてくれていることに大きな衝撃、感激を受けました。何事においても息を切らして走ってきた私達を受け止めてくれて、「これからはTさんの無理のない範囲でやっていきましょう」と言ってくれました。子どものありのままを受け止めることで、多くの先輩のお母さん達が言っていた『この子がいて幸せ・・・』ということが実感できるようになるのですね。私も子どもが成長した分親も少し成長させてもらいました。誰と比べることなくこの子はこの子ということにやっとなりつつあります。障害を受け入れざるを得ない状況の中での受容から一歩進んだもう一つの受容に出会えることが出来ました。

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              第2回 成人期懇談会     平成19年3月7日

                                       場所 かながわ県民活動サポートセンター
                                       参加者 6名

今回はルビンシュタイン・テイビ症候群の特徴を説明するのがとても難しいことだという話が出ました。例えば 
  ◇手がかからないのではなくて手をかけてもらいたい状況であってもわかりにくい。

  ◇集団の中で一人でもうまくいっているように見えているが実際には交わっていないことが多いので、本人を    専任にサポートしてくれる人と一緒だとうまくいく。
  ◇相手に合わせることがいい事だと思っている面があって良い子を演じてしまっていることが多い。
  ◇発達障害あるいは自閉症との類似点・共通点も見られる行動がある。

職員やヘルパーさんなどお世話になる人に手をかけてほしい部分の話をするとき、ルビンシュタイン・テイビ症候群の特徴を話してから自分の子どもの話に持っていったほうが相手に解りやすいと思いますが、成人期における特徴の解明が余り出来ていないのでどうしても自分の子どもに限ってと話をすることで進めてしまいがちです。それに関しては、やはり自分の子どもにどのように関わってもらいたいかはルビンシュタイン・テイビ症候群の特徴にこだわることなく子どもが安心できる環境を整えることを重点的に話すのが良いでしょうという意見が多く出ました。
 まだまだ成人期の問題に関してはまだまだわからないことも多いので、親同士情報交換していき共通なこと個々に違うことなどを出し合いながら「成人期 Q&A」のようなものが作成できればと思っています。

近況報告の中でYさんが24歳で停留睾丸の手術をしたという話が出ました。停留睾丸の手術は一般的に小学校入学前にすることが多いようですが症状によっては大人になってからの治療もあるということでした。今回はこども医療センターで治療してもらったということですが、成人期以降は、合併症などを含めて総合的に把握してくれる遺伝科の主治医、病院をどうするのかが、大きな問題です。

成人期懇談会の感想と近況  Iさんより
<感想>
第1回こすもす成人部の集まりでは、皆さんがいろいろな問題を抱えながらも、培ってきた経験と知恵で、元気に
過ごされている様子にエネルギーをもらいました。生活や職場の様子を聞いて、ルビンシュタイン・テイビ症候群の子を育ててきた親だからこそ共感できることがありました。環境や個人差の違いはあるのに、共有するRTSの特性を持っているからなのでしょう。

 第2回の集まりでは、こだわりに関すること、トイレの問題、職場への理解のこと、家族の協力のあり方等、どれも日々直面している問題を互いに吐露することで、前回よりさらに盛り沢山の内容でした。
成長するにつれ自我も強くなりますので、小さい頃とは違う難しさが出てきます。困ったことへの対応や対処の仕方にそれぞれの親の思いも感じました。
楽しく暮らして行く為に試行錯誤は続いていきますので、このような情報交換は大切なことだと思います。

 親は模索の中で自分の経験をたよりに暮らしてきましたが、成人期は分かりにくいこともあり、心理面の知識も必要な気がします。今はインターネットを通して海外のRTSの情報も見られ参考になることもありますが、成人期としてまとまりのあるものではありません。

 こすもすの思春期や成人期を過ごしている多くの会員の経験を共有することで、見えないことへの不安の軽減になり、生活しやすくなるのではないでしょうか。根拠にもとづく知識を得ることで、早めに対処ができることもあると思います。
医療上のことも、RTSとして共通のこともあれば、個々の問題として捉えるべきこと、また加齢に伴うこともでてくるのではと感じています。成人期以後トータル的に診てくれる病院のことも切実な問題です。
医療関係者にもっと関心を持っていただき、調査、研究も進んでいくことをお願いしたいです。
私達の体験を通して成人期の特徴がわかり、支援体制も整って行かれるようにしていきたいですね。

<近況>
親の会が発足した当時、中学生だった息子も26歳になりました。
会員のEさんやOさんとのやりとりで、学生卒業後はこだわりの話題が多くなっていきました。うちでは一足先に顕著にあることが、他の子にも出てきていることに共通のものを感じ情報交換の大切さを感じています。
息子の場合、こだわりの他にも社会人になってから処理しきれない小さなストレスが徐々に大きくなったようで、緊張感と不安感が強くなっていきました。ゆっくり休ませ、環境も変えたりしましたがネフローゼの再発もあってか、今は週3回のディサービスに通うことが本人のペースです。
一度リズムを崩すと立て直すことが非常に難しいことを実感しています。
変化に弱くデリケートで、ルビンシュタイン・テイビ症候群に自閉症の傾向が加わった感じです。
周りからみると笑顔もあり、楽しく過ごせているように見えてしまうのですが、言葉での意思伝達が不充分なので、外ではかなり神経を使っているのだろうと思います。
医療面においては、7年ぶりのネフローゼの再発(ステロイド服薬で寛解)、多発性小脳梗塞(入院治療で元に回復)椎間板ヘルニア(安静にすることで3日目に自然に回復)などがあり、思いがけないことが時々起こるので、大人になっても気が抜けないことを感じながら生活しています。

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        第1回 成人期懇談会        平成18年12月8日

                                         場所  かながわ県民サポートセンター 
                                         参加者 9名

第1回目なので皆さんに自由にお話していただくことから始めました。今まで子育てに夢中だったのがひと段落したようにも感じられホッとした中にも、職場、作業所などでまた新たな問題点が出てきたという話が出ました。

参加者 9名 お子さんの勤め先等
    Tさん(30才)スーパーマーケットに11年勤務 主な仕事は野菜のパック詰め値付け等
    Iさん(26才)地域活動ホーム 主に自主製品の制作等
    Eさん(21才)地域作業所 主に自主製品の制作等
    Oさん(20才)通所授産所 クリーニング業務の下請け作業等
    Hさん(20才)地域作業所 主に自主製品の制作等
    Nさん(19才)セルプ(就労援助)受注製品の袋詰め等
    Aさん(19才)職業訓練校 職業準備コース(入寮2年間)
    Oさん(15才)養護学校高等部1年生
    Hさん(16才)養護学校高等部1年生

生活・行動面で気になることはありますか。
     状況判断する力が弱いので、パターン化した生活は見通しが持ちやすく安定するが、新しいことに         取り組むのが難しい。
   ・ 予定に沿って行動することはスムーズにいくが、急な予定変更に弱い。
      自分の気持ち(特に嫌なことや苦手なことなど)をうまく伝えられない、いやだったことでも「楽しか       った。」と言ったりするので誤解されやすい。表情や身体にサインが出ていてもそれをわかってもら       いにくいことがある。
   ・  尿漏れ、失禁など、排泄に関しては成人になっても失敗する場合がある。精神的な不安や緊張       が原因となることが多い。
      トイレは洋式でなければうまく使えないので和式での利用は失敗もある。

こだわりについての話が多く出ました。ルビンシュタイン・テイビ症候群の子は、おとなしくて良く言うことを聞くといったことが言われていますが、思春期以降自我の芽生えと共にこだわりも出てきました。でもよく考えてみるとこのこだわりは親が認識していなかっただけで幼いときからあったように思います。また多くのことを望みすぎる親へのサインでもあるような気がします。

こだわりへの対処の仕方としては、親や職員など大人はどうしてもその気になるこだわりの部分にのみ固執して、何とかしてそのこだわりを失くそうとしてしまうけれど、そうすればするほど、本人はさらに意識が強くなりますますこだわりが強くなってしまう。こだわりは、他人に迷惑をかけることでなければそのまま見守って、その他のいいところ、得意なところを見つけてほめてあげることを心がけるようにした方がいいのではないかと思います。

職場での問題はありますか。
      ・  “いや”と言えない性格で、次から次と仕事を頼まれると途中でやめるのが難しく終わるまで          やらないと気がすまないので休み時間になっても仕事をしている。それで疲れがたまってしま         う。
    ・  いつも落ち着いているし、指示に対し「はい。」ときちんと返事をするので、何でもよく出来ると          思われ本人のキャパ以上のことを求められてしまう。その結果職員から「意外にできないこと          が多いですね。」と言われたり、目に見えないストレスがかかってしまうことがある。
      ・  職場は常に流動的でメンバーや職員に交替など変化があるとすぐに適応できなくて不安にな         ってしまうことがある。
        楽しく過ごしているようでも本人は非常に神経を使って過ごしているのでそれを職員がわかって         接してほしい。
        大きな音や声が苦手でそういう相手にはいつも注意しているそうです。
        職場は自分が行かなくては始まらないと思っているところがある。
   
障害を認めてくれ本人に合った職場でも小さなトラブルはあります。トラブルを最小限度に抑えるためには、親が職場や作業所の職員と連絡を取り障害についてわかりやすく伝え理解をしていただき、働きやすい環境を整えることも大切ですね。素直なので頼まれれば一生懸命にやってしまうので、息抜きを上手に取り入れられるようにするといいと思います。

気になる症状・成人期の病院や主治医・その他
        生理がはっきりしないのでホルモン注射を2〜3月に一度受けています。
        子どもの成長の確認も含めて総合的に診てくれる病院は年一回であっても通院しておいたほう         が良い(遺伝科・神経内科・心療内科など)
        姉妹の結婚を機に今泉先生の遺伝相談を受けました。相手方に障害について理解していただ         くことが出来てとても良かったです。

こども病院は年齢が来ると転院を勧められますが、以後総合的にみてくれる病院が少ないのが実状です。成人になってからは年金の手続きや支援法に関する障害程度区分認定などで医師に意見書を書いてもらうことも多いのでかかりつけ医がいると安心です。                                       また身体の不調や心の温度差に悩むこともありますので早めに対処できるといいですね。

こども達が大人になるとそのきょうだいたちも大人になり、きょうだいの結婚の話も出てきます。不安を一つ一つ取り除いて家族みんなで幸せになれるよう考えていきたいものです。

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